大家好。
このサイトを訪れた方は、太極拳と「縁」のある方々、
もしくはこれから「縁」をつなごうか思案をしている方かと思います。
「太極拳って何なの?」と、よく質問を受けます。
体操? 気功? 医療? まさかオカルト??といった感じで。
果たして、皆さんはどんなイメージを持ち、どこに何を求めているのでしょうか。
優雅な踊りだったり、身体に優しい体操だったり、
趣味を持ちたい・習い事をしたいという好奇心だったり、
はたまた、精神世界・気功・格闘技といった非日常的なロマンを求めていたりと、
千差万別かと推察されます。
太極拳は一般的なイメージにとらわれると、時にその輝きを失うこともあります。
楽しみながら研鑽を積むのが大切です。
「ヒマなので時間つぶし」でもいいし、
「身体の疲労回復」「仕事のストレス発散」でもいい。
「知的好奇心を満たしたい」「映画で見た動きを身に着けたい」
「お友達作りなればいい」その他..etc、
どんな事も受け止めてくれるのが太極拳です。
太極拳の懐(ふところ)は深いです。
日々の生活に活かしてこそ、太極拳の存在意義があります。
ピンとこないかもしれませんが、太極拳は武道・武術のカテゴリに入ります。
自分と家族、一族、集落・地域を守るための手段として、武道・武術の闘争技術が生まれました。
人間関係の対立、土地・縄張り等、トラブル解決を平和的に行う場合、背後に武力(抑止力)を持つことで、
直接的な闘争を避けることができました。
ここから武道・武術は、世渡り・処世の技術として発展をとげ、
人格や肉体を鍛える小乗の技から、人生を歩む上での大切な人やモノを守るための
大乗の智恵の泉として位置づけられていった訳です。
太極拳を深く知ることで、武道的な視点や思考に触れると、
自分の人生の足元を照らす明かりがひとつ増えたように感じられると思います。
身体を通して自分を理解する。
太極拳の規範に沿って身体を動かすとなると、
指一本動かすにも四苦八苦する自分を知ることになるでしょう。
こんなユックリで単純な動きが何故?どうして自分にはできないの?
焦り、モヤモヤ、イライラ…、気持ちのコントロールに手を焼きます。
誰だって未熟さや短所はあります。それを受け入れること。
少しづつ成長していくこと。
こうやって自分が自分を理解することとなります。
自分のペースで歩くことを覚える。
ゆっくりでいいから、立ち止まらずに進む。
上達の速さは個人差があり、規定も規則もないのです。
人と競わないという事は、自分で自分に責任を持つということ。
昨日の自分に勝つことだけ考えればよいのです。