正しい練習方法を考える

稽古は本来、一人でするものです。
先生は課題を与えてはくれますが、
それを反芻し、反復練習で
身体に刻むのは、自分です。

とはいえ、苦行を強いるような練習では
いけません。
誰かに命令されて行うわけではなく、
自分の意志で練習するのですから。
自分で工夫しないといけません。

きれい!と言われたいとか、
すごい!と言われたいとか、
かっこいい!とか
誰かの視点の判断を
引きずっての稽古は、だめですね。

俯瞰するのではなくて、
自分は常に中心に居る。
そういう心で套路を打つ事ができると
やっと自由になれます。

本当に気持ち良い。そして明日もがんばろうと、
背中を押す力になります。
たとえそれは、
悩みが解決するわけでも、
救済の手が伸びてくるわけでもないのだけれど、
明日一日をなんとか生き抜くだけの力だけは戻ってきますね。

筋トレじゃないのだから、
数をこなすことにこだわったり、
姿勢を低くすることにこだわっていてはだめです。
上腕二頭筋や大腿四頭筋を太くするのが
目的ではありませんね。
ゴリラやライオンになりたいのでしょうか?

稽古は身体の中を常に掃除して
ホースの通りをよくするようなのが
正しいと感じています。

スポーツではないのです。
違う次元でものを見て思考しないといけません。

GORO について

太極拳に惹かれ、早や四十年。踊りでもなく、組織の下請けでもなく、ただのあたりまえの太極拳を、日々稽古しております。スポーツもどきの普及に懸念をいだきます。本来は、華道や茶道という、自分にベクトルが向かう種類の文化と思います。賛同者は非常に少ないのがさみしい(笑)
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